先日、8月30日。 故・今井雅之さん原作の舞台
**『THE WINDS OF GOD』**を観に行ってきました。
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『THE WINDS OF GOD』は、今井雅之さんが原作・脚本・主演を務め、生涯をかけて大切に育ててこられた作品です。
日本だけでなく海外でも上演され、映画化、小説化など、さまざまな形で多くの人へ届けられてきました。
今井さんが亡くなられた後も、その志と作品に込められた精神は受け継がれ、今なお舞台の上で生き続けています。
この作品が描くのは、戦争という時代の中で生きた若者たち。
まだ20歳前後。
本当なら、もっと生きたかった。
やりたいことも、叶えたい夢も、会いたい人もいたはず。
けれど、その未来を奪われ、特攻隊員として空へ向かわなければならなかった。
戦争の悲惨さ、残酷さ。
そして何より、
「生きたかった」
という思いが、この作品と役者さんを通じてまっすぐ胸に届いてきました。何度涙を流したか分かりません。
そして今回、私がこの舞台を観に行ったもう一つの理由。
寺川隆二中尉役を演じていたのが、
息子の高校時代の野球部のチームメイト、野村大登くんだったからです。
7年前。彼らもまた、西田陸浮選手と同じグラウンドで汗を流していました。
あれから7年。
舞台の上に立つ大登くんを見た瞬間、
私の中の時間が一気に高校時代へ戻りました。
トレーニングの場面で見せた、鍛え抜かれた身体。
そして、とても美しい腕立て伏せ。走る姿。
思わず、「ああ、この子も高校時代、こうやって何度も何度も身体を鍛えていたんやな」
と感じました。
本当のところ、高校ではどうなのかわからないけれど。
私もアスリードフードマイスターの端くれだからわかります。
身体は、一日ではつくられません。
役を演じるための身体も、台詞も、所作も、昨日今日の練習だけで身につくものではありません。
どれだけ稽古を重ねたのだろう。体力づくりを頑張ってきたのだろう。
どれだけ作品と向き合ってきたのだろう。
そう思うと、もう、私は観客というより、母のような気持ちで彼を見ていました。
彼は高校時代から身体の大きな、優しい子でした。
息子と同部屋で、たくさん助けてもらいました。心の器も大きな子。
舞台では厳しい役柄を演じながらも、その奥に人の温かさが見える。
その姿にも、野村大登くん自身の人柄が重なって見えました。
18歳だった少年が25歳になり、
自分で選んだ道を歩き、俳優として舞台に立っている。
役者という世界は、決して簡単ではないと思います。
夢だけでは続けられないし、食べていけない厳しい世界。
生活もしながら、稽古を重ね、身体をつくり、台詞を覚え、舞台に立つ。
それでも自分が選んだ道を諦めず、真摯に向き合ってきた。
その積み重ねが、舞台の上の大登くんの姿から伝わってきました。
終演後、少し話すことができました。
「本当に立派になったね。頑張ってね」
そう伝えて握手をした手が、とてもゴツゴツしていました。
その大きな手に触れ
この7年間、この子も自分の場所で頑張ってきたんだな。
と思うと、また胸がいっぱいになりました。
最後に出演者の皆さんから語られた今井雅之さんへのリスペクトの言葉の数々。
この作品を絶やさず、次の世代へつないでいこうとする熱い思いにも、また涙があふれました。
作品も、人も、受け継がれていく。
形は変わっても、そこで得たものは消えない。その想いはこれからも繋がれていくことでしょうね。
7年前、同じグラウンドで同じ夢を追いかけていた若者たちも、今はそれぞれ違う人生を歩いています。
野球の世界で。社会人として。そして舞台の上で。
甲子園には届かなかった夏、(にまた話は戻ってしまうけれど)
けれど、あの夏は決して「叶わなかった夢」だけではなかったのだと思います。
そこで身につけた、
努力すること。
耐えること。
仲間と向き合うこと。
自分の役割を果たすこと。
諦めずに積み重ねること。
それらは形を変えながら、今もそれぞれの人生を支えている。
高校野球で過ごした時間は、あの日で終わったわけではない。
みんな、それぞれの持ち場で、
それぞれの人生を懸命に生きている。
同時に、この作品が伝える「命の尊さ」も胸に刻みました。
今、自分の人生を選べること。
夢を追いかけられること。
明日を生きられること。
それは、決して当たり前ではない。
だからこそ、自分に与えられた人生を、自分の場所で精いっぱい生きることをこの作品と
懸命に演じる彼らを通じて教えてくれました。
先に東京で同じ舞台を観た息子が「観に行ったら?」と声をかけてくれたからこそ
学べることがたくさんできたご縁。
お母さまにも「推し活宣言」したので、また引き続き追いかけていきます。
素晴らしい舞台をありがとう。
これからも応援しています。
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